「新規事業のコンサルってどんなことをしてくれるの?」
「新規事業をコンサルに依頼すると、どういうメリットがあるの?」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
新規事業をコンサルに依頼して進めたいけれど、実際に依頼するとどんなことをしてもらえるのか、気になっている人が多いと思います。
新規事業をコンサルに依頼すると、以下のことを支援してもらえます。
新規事業コンサルが支援できる2つのこと |
社内で合意を取るための紙を作成する 新規事業を作るための業務プロセスが間違っていないか確認する |
新規事業は社内の合意を取らないと前に進めませんが、コンサルに依頼すると合意を取るための説得資料を作ってもらえるので、新規事業開発をスムーズに前に進めることができます。
また、専門部署にも関わらず、新規事業を生み出せていない場合は、その業務プロセスに間違いがないか確認してもらえます。
一方、新規事業コンサルに依頼しても、以下のことは支援してもらえません。
新規事業コンサルが支援できないこと |
お金が儲かる仕組みを作る |
意外に感じた人もいるかもしれませんが、新規事業コンサルに依頼したからといって、儲かる新規事業を作ってもらえるわけではありません。
ただし、これは一般的なコンサルについての話で、新規事業を進められる人材を育ててくれるコンサルに依頼すれば、この限りではありません。
この記事では、IBM出身で、中小企業から上場企業まで様々な新規事業を支援してきた私、河上が、新規事業コンサルの本質をお伝えしています。
本記事でわかること |
・新規事業のコンサルが支援できること、支援できないこと ・コンサルに依頼したからといってお金が儲かる新規事業が作れるわけではない ・新規事業コンサルに依頼したほうがよい企業、しないほうがよい企業 ・新規事業が成功するかは「コンサル選び」にかかっている |
記事を最後まで読むと、新規事業コンサルについて深く理解できるだけではなく、あなたの目的に合わせて選ぶべきコンサルがどのようなものか、そもそも依頼するべきなのかについて判断できます。
1.新規事業のコンサルが支援できること、支援できないこと
新規事業コンサルに依頼すると、どのようなことをしてもらえて、どんなことは期待できないのか、把握していきましょう。
冒頭でもお伝えしましたが、コンサルに依頼すると、「うまくいきそうだな」と、社内で合意を取るための紙を作ってもらえたり、業務プロセスの確認をしたりしてもらえます。
新規事業コンサルが支援できる2つのこと |
社内で合意を取るための紙を作成する 新規事業を作るための業務プロセスが間違っていないか確認する |
これがコンサル会社に依頼するとやってもらえることです。
社内で新規事業を進めるとき、社内の合意が得られないと前に進めませんが、コンサルに依頼すると、社内の合意が得やすい資料を作ってもらえるので、新規事業を円滑に進められます。
また、すでに進めている新規事業のプロセスの確認をしてもらえるので、作業に間違えがあれば指摘してもらえて、軌道修正できます。
逆に、コンサルに依頼してもやってもらえないことは、お金が儲かる仕組みを作ることです。
新規事業コンサルが支援できないこと |
お金が儲かる仕組みを作る |
コンサルには、現実世界でお金が儲かる仕組みは作れません。もしお金が儲かる仕組みを作れるなら、コンサルが自分たちでその事業をやっているはずですが、そんな話は聞いたことがありません。
また、コンサルにお金が儲かる方法を作り出せるなら、コンサル会社の株価が世界で1番高いはずですが、実際にはそうではないです。
つまりコンサルは、「これだったらいけそうだね」と合意するための資料は作れますが、お金が儲かる仕組みそのものは作れないということです。
2.社内合意を取るのが目的なら、新規コンサルに依頼すると成功する
1章でお伝えしましたが、社内で合意を取ることを成功とするなら、コンサルに依頼すると成功します。
お金が儲かる仕組みが作れないコンサルですが、なぜ合意を取るための資料が作れるのでしょうか。
その理由は、「儲かること」と「合意を取ること」は全く別のことだからです。
当たり前のことですが、合意が取れる新規事業、アイデアが、全て成功するわけではありません。むしろ、合意を取ることは新規事業において弊害になることさえあります。見たことも聞いたこともないようなアイデアは、人に合意されにくいので、合意することを優先すると、アイデアが創出されにくくなるからです。
コンサルは絵に描いた餅は書けるけど、本当に食べられる餅は作れません。餅を紙に書くのは簡単なのと同じように、合意が取れる紙を作るのは簡単です。でも、紙に書かれた餅が食べられないのと同様に、合意が取れる紙がお金になるとは限らないのです。
「社内説得用のパワーポイントの資料を御社のフォーマットで書いて欲しい」と依頼すると、そのように作ってくれます。
ただし、そこに書いてあることを実行したらお金が儲かることや、本当に売れるのかということは保証していません。そのことをしっかり認識して、何に高額な費用を払っているか考えることが重要です。
3.新規事業コンサルに依頼したほうがよい企業、しないほうがよい企業
新規事業コンサルについて理解できたところで気になるのが、「自分の企業はコンサルを導入するべきか?」ということではないでしょうか。この疑問に答えるために、以下のことについてお伝えします。
・新規事業コンサルに依頼したほうがよい企業 ・新規事業コンサルに依頼しない方がよい企業 |
自社がどうするべきか、判断できます。
3-1.新規事業コンサルに依頼したほうがよい企業
コンサルに依頼した方がよい企業は、以下に当てはまる企業です。
新規事業コンサルに依頼したほうが良い企業 |
・兼務で新規事業をやっている企業 ・新規事業専門部署なのに新規事業を生み出せていない企業 |
兼務で新規事業をやっている企業は、コンサルを導入して新規事業のポイントを抑えると、新規事業を前に進められます。兼務の場合はいわゆる片手間なので、時間がありません。そのような中で新規事業を進めるためには、ポイントを抑えて前に進む必要があります。
ポイントは、本を3,000冊くらい読めば抑えられますが、知っている人に教えてもらった方が断然早いです。そもそも、兼務で新規事業をしている人に本を3,000冊も読む時間はありません。なので、依頼した方がよいと言えます。
特に官僚制組織は、ある程度決まったことを間違えずにやり続けることが目的になっているので、複数の仕事を常に抱えているような人が新規事業をやるなら、絶対にコンサルを頼るべきと言えます。
新規事業の専門部署で、新規事業を生み出せていない場合も、コンサルに依頼した方がよいです。専門部署にも関わらず新規事業を生み出せていない場合は、新規事業を作るための業務プロセスが間違っているか、もしくは、業務プロセスに則って作業できる人がいない可能性があるからです。でも、中にいるとなかなかそのことに気づけないので、そのことに気づくために、外部から「どう?」と聞いてみる目的で、依頼します。
新規事業は型があるので、型さえ知っていればそんなに難しい話ではありません。そこがちゃんとできていない場合は、新規事業コンサルに依頼した方がよいと言えます。
3-2.新規事業コンサルに依頼しないほうがよい企業
依頼しない方がよい企業は、「お金が儲かる仕組みを作れるなら、コンサルがその事業をやっているはず」という当たり前のことが理解できない企業です。
新規事業コンサルに依頼しないほうがよい企業 |
「お金が儲かる仕組みを作れるなら、コンサルがその事業をやっているはず」ということが理解できない企業 |
今の世の中、松茸が生える山の情報さえ、お金になるから出回りません。つまり、お金になることを知っているなら、人に教えるなんてことをせず、自分でやる、ということです。
こんな当たり前の話が理解できないのであれば、助けて欲しくて仕方なくて、尚且つお金を払えばなんとかなると確信してしまっているので、それはいいカモでしかありません。
いいカモにしかならない状態でコンサル会社を探して、「ここなら信頼できそう」と自分で自分を説得して大金を払ったところで、なんの役にも立ちません。なぜなら、コンサル会社の言う通りにやっても、儲かる仕組みは作れないからです。
この話を理解できないくらい視野が狭くなっていて、お金を払って解決したいと思っている会社は、お金をドブに捨てるようなものなので、依頼しない方がよいと言えます。
4.新規事業が成功するかは「コンサル選び」にかかっている
これまで新規事業をコンサルにできることは限定的であるとお伝えしてきましたが、決して新規事業を成功させる可能性がないというわけではありません。
なぜなら、コンサルによって、手に入るものが全く違うからです。
それほど多くはないのですが、「新規事業をやれる人材を育てるコンサル」を選ぶことで、結果として、新規事業を成功させられる場合があります。
依頼する場合は、何を手に入れたいのかを整理して1つの目的を明確にして、目的に合わせてコンサルを選びましょう。
新規事業コンサルの種類と、得られることを一覧にまとめました。
【新規事業コンサルの種類とそれぞれで得られること】
コンサルの種類 | 得られること |
1.紙を作るだけのコンサル | 合意を取るための紙を作ってもらえる |
2.プロジェクトの間一緒に働く人材育成風コンサル | 発注者が在任中は新規事業を継続でき異動まで続けば経歴が傷つかない |
3.ビジネスを一緒に作ろうと人材を派遣するコンサル | 超高額な派遣社員を雇ってビジネスをするのと一緒 |
4.新規事業をやれる人材を育てるコンサル | 新規事業をやれる人が育つ過程で結果として新規事業が生まれる |
1は、社内の合意を取るための紙を作ってくれる一般的な新規事業コンサルです。儲かることではなくて、社内説得を目的とする場合は、このコンサルに依頼してください。
2は、新規事業が中止にならないで続けば続くほどお金になるので、新規事業がうまくいくかよりも、やめにならないような動きをします。いつまでもお金を払い続けたい企業にはいいですが、一般的には2が1番危険なコンサルです。
3は、人材だけではなく、資本金も出す場合があります。それはある意味信頼してもいいかもしれませんが、その新規事業は、お金を出してもらわないと稟議がとれないような、自分たちも信頼していないアイデアということです。ビジネスをやる本人が上手く行かなそうと思っているアイデアは、基本うまく行かないので、成功しない可能性が大いにあります。
4は、新規事業をやれる人材を育てる過程で、結果として新規事業が生まれます。新規事業が成功する裏には、必ず新規事業を成功させられる人がいます。つまり、新規事業ができることは新規事業ができる人が育つこととイコールで、人が育つ過程で実務として新規事業をやらせると、当然、社内説得用の紙も作れるようになるし、銀行から融資を受けるための資料も作れるようになります。明示的に人を育てていく過程で、結果として新規事業が生まれるのが4です。ちゃんとやれる社員を育てることを通じて、新規事業をやれる会社を作っていきたい場合は、4しかありません。
ここまででお分かりの通り、新規事業でお金を儲けたいと思っているなら、4の「新規事業をやれる人材を育てるコンサル」に依頼するのが正解です。自社の目的を達成するための道具を選んで、新規事業を成功させてください。
【お金を儲けることを成功とするなら、人を育てることが必須】 「新規事業が成功する」の「成功」を「お金を1円でも得ること」と定義するなら、人を育てないと絶対にできません。新規事業の成功と、新規事業を成功させた人は、表裏一体だからです。 人を育てないなら、M&Aをしてビジネスを買ってくれば、そのビジネスで動く社員も一緒に買えます。新規事業コンサルは絶対にお客さんに言いませんが、明らかにこれが事実です。 買収するという選択肢をとらないなら、人を育てるしかありません。そうしないと、現金を生み出すどころか、新規事業コンサルにお金を払い続ける羽目になります。 |
5.人を育てる過程で新規事業を生み出したい企業はBethまでご相談ください
ここまで読んで、人を育てる過程で新規事業を生み出したいと思った方は、育てるという形を意識した上で、新規事業をやらせる仕組みを万全に整えている新規事業コンサル会社を選んでください。
Beth合同会社にも、その仕組みと多数の実績がありますが、もちろん弊社でなくても構いません。
人を育てるのは、とても難しいことです。「この動画を見ておいて」や、「この本を読んで」などでは、絶対に人は育ちません。車の免許でさえ、半年以上かかります。それでやっと初心者です。
新規事業は、新しい知識を生み出す必要があります。それが商標だったり、特許だったり、知的財産が関わるようなことで知識を生み出すことは、大学に4年間通って、さらに博士まで3年、それくらいかかることです。
本当にお金を産む仕組み=新規事業を作りたいなら、時間をかけてでも人を育てて、外部の人間ではなく、内部の人間にちゃんと給料としてお金を払って、お金になる仕組みを作ることをやらせるべきです。
もし、新規事業ができる人材を育てる支援を必要とする場合は、お気軽にご相談ください。
【Beth合同会社の実績】 電力会社、世界的自動車会社、損保会社から、ベンチャー企業、個人がやっている会社まで 数兆円規模から小規模事業まで、幅広く対応可能です。その理由は、新規事業はただの仕組みでしかないからです。仕組みを新規事業担当者が扱えるように育てます。 ご相談はこちら |
6.まとめ
本記事では、新規事業コンサルについてお伝えしました。
最後に、新規事業コンサルができることとできないことを振り返ります。
新規事業コンサルができることは、社内で合意を取るための紙を作成することで、できないことは、お金が儲かる仕組みを作ることです。
コンサルに依頼する際は、目的を明確にして、目的を達成するための道具をしっかりと選んでください。