DXについていけない自分はまずいのか?今後の正しい選択肢とは

author-avatar
私が書きました 河上 泰之

「会社のDXに全然ついていけない、そもそもやる意味あるの?」
「DXについていけない自分はまずいのだろうか?」

このようなお悩みをお持ちではありませんか?

まずはこの記事の結論から先にお話すると

DXについていけない人への重要なメッセージ

ということです。

この点については、経済産業省も見解を文章で示していて、経済産業省が設置した「デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会」が作成した、2022年7月発表の最新のレポート「DXレポート2.2」において、DXにおける企業のデジタル化の認識の誤りや理解度のなさについて、強く指摘しています。

本記事ではJTBコミュニケーションデザインのワーク・モチベーション研究所が行った全国在住の男女1,000人を対象に行ったDX時代の課長調査」をもとに、DXが求められることに苦しんでいる方に向けて、どうすべきなのかについてリアルな解決方法を紹介していきます。
※中には転職をするということでしか解決できない場合もあります。

DXについていけないと感じながらも、少なくとも必要であると感じているあなた。ネット検索でたまたまこの記事にたどり着いたあなたはラッキーです。
ぜひ、前に進みましょう。この記事を読むと以下のことがわかり、これからの社会で役に立てる人になれます。

この記事でわかること
・DXについていけないという感情を否定しなくてもいい
・DXについていけないと悩んでいる人が取るべきアクションとは
・DX化が求められている社会での正しい選択肢とは
・本当に会社を変えてよくしていきたい人へのメッセージ

記事の最後では、DXの旗振り役の方へのメッセージもあります。ぜひ、最後までご一読ください。

1.DXについていけないという感情を否定しなくてもいい

今所属する会社で行われているDXについていけないと感じているあなたに、以下の点について、データを交えながらお伝えします。

・会社が進めているDXに無理についていかなくても良い
課長クラスになると自分が先駆者として立ち回らないといけない
DXすることが正義ではない

この章を読んでもらうことで、今感じている「ついていけない」という感情を、否定することなく前向きに捉えられるようになります。ぜひ読み進めてください。

1-1.会社が進めているDXに無理にはついていかなくても良い

今、会社が進めているDXについていけないと感じている人は、無理についていかなくての大丈夫です。

なぜなら、あなたが「ついていけない」と感じるだけの理由があるはずで、その理由を大きく分けると、おそらく、以下の2つではないでしょうか?

・そもそも会社のDXがおかしい(理にかなっていない)
・自分の価値観としてDXに意味を感じていない

実際にDXに関しての困りごとのアンケートを見ると、以下のような項目があがっています。

【DXに関しての困りごと(複数回答)】

順位困りごとの内容割合
1DXに関する知識やスキルを身につけていない38.1%
2DX推進を具体的にどう進めればいいかわからない25.2%
3DXの知識やスキルを持った人材が不足している24.6%
4本来の業務で忙しく、DXまで手が回らない24.1%
5部門によって温度差があり、足並みがそろわない16.2%
6費用がかかりすぎる15.5%
7相談できる人がいない14.3%
8会社としてのDXの方針が明確ではない13.0%
9DX推進に時間や労力を取られている12.1%
10DXを推進しないといけないというストレスや不安感がある11.0%
11会社全体でDX推進がどのように進んでいるのかがわからない10.1%

参考:株式会社JTBコミュニケーションデザイン「DX時代の課長」調査発表​​​

上記のアンケートを見ると、DXの技術的な悩みもありますが、そもそも

・DXの必要性
・DXに対する抵抗感やストレス

があることが分かるのではないでしょうか?

なぜこれだけ多くの人が『DXの必要性』『DXに対する抵抗感やストレス』を持っているかいうと、

そもそも多くの会社が推進しているDX自体に問題があることが多いからです。それを、経産省は2022年7月発表の最新のレポート「DXレポート2.2」において、DXにおける企業のデジタル化の認識の誤りや理解度のなさについて、強く指摘しています。

なのでむりやり会社が推し進めようとしているDXに現場で働く人間が違和感を持つことは当然のことです。

例えば、キャッシュレス化を進めているのに、現金での取引がなくならない企業。

業務効率化を狙っているつもりかもしてませんが、現金取引に関わる業務にキャッシュレス決済に関わる業務が加わって、むしろ現場の仕事が増えています。

にも関わらず「我が社はキャッシュレス化を進めている」と満足している企業は少なくありません。

ほとんどの会社はこのようにDXの旗印を間違えているのが現状ですので、もはや ついていけないという感情を抱く方が正常だともいえます。

■Point!

『DXとDX化を履き違えている会社が多い』

DXの旗印は、そもそも課題解決や変革のためにあるのですが、『業務効率化ツールを使ったり、デジタル化をしたりすることがDXである』と、間違った認識をしている人が実はたくさんいます。
この点に関しては経済産業省も強く指摘していて、2022年7月発表の最新のレポート「DXレポート2.2」の中で

「既存ビジネスの効率化・省力化」ではなくと明言しています。
(引用:経済産業省「DXレポート2.2」)

『業務効率化ツールを使ったり、デジタル化をしたりすることがDXである』と勘違いしている人が使う言葉に、DX化という言葉があり、これは文字表現として間違っています。
DX(digital transformation)は、変態と言う意味です。変態とは、毛虫が蝶になるような、全く別のものになることを指します。

しかし、サナギになることや、その過程でサナギの中でドロドロになることが目的だと勘違いしている人は多く、そのような人はデジタル化こそDXの目的だと勘違いしています。

要するに、会社がDX推進と言っているその概念自体の言葉が間違っている場合が多いので、その場合、その意味があっている可能性はほぼありません。だからあなたが「我が社のDXはおかしい」と感じるのは正しいことです。

◎DXとデジタル化の違いについて、さらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

【これで完璧】DXとデジタル化の本当の違いを事例とレポートで解説

この記事を読めば、
・DXとデジタル化が全く違うものであるということ
・DXとデジタル化の違いを理解しないまま進めると起きること

を理解することができます。

1-2.課長クラスになると本来は自分が先駆者として自由にマネジメントできる

課長クラス以上の役職や責任があるポジションでは、「ついていけないけどどうしよう」という思考よりも、本来は「会社のDXはどうすればいいのか」という風に、主体的に考えなければいけません。

つまり言い換えると、DXの技術的なことなどは置いておいて、いま会社で進めているDXの方向性が本当に正しいのかや、チーム全体で会社の意思が浸透されていて、より強固なチームマネジメントができているかなどを心配するべきなのです。

しかし実際には、課長クラスのDXの困りごとへの対処として、「インターネットで検索して、解決策を見つける」(44.6%)や「社内のDXやデジタル関連の部門に聞く」(30.3%)、「DXやデジタルに詳しい部下や同僚に聞く」(22.6%)など、DXの技術面の困りごとを模索するような回答が上位を占めています。

出典:株式会社JTBコミュニケーションデザイン「DX時代の課長」調査発表

このデータを読み取ると、「デジタル技術をどのように使いこなせばいいのか」や、「どのようにデジタル化を進めなければいけないか」など技術的なことに悩んでいる人が多くいるように見受けられます。

しかし課長クラス以上の役職者の本来の役割は、チームをマネージメントして結果を出すことです。

技術面に関しては、わかっているメンバーに任せるなど人の力を使いながらチームとして成果を出すことに注視するべきなので、あなたが技術面に関して深く理解している必要はありません。どちらかというと、その技術をどううまく活用して、「中期経営計画書に記載の項目を1日でもはやく、10倍の成果で達成にはどうしたらいいのか」などについて考えるべきです。

サッカーチームに例えると、あなたは監督であり、プレーヤーがどのような技術でシュートをしているかについて細かく知ることよりも、そのプレーヤーを使ってチームをどう勝利に導くかということを考えることが重要なのです。

なので、あなたがデジタル技術を使いこなせないとしても、問題ないと言えるでしょう。

逆に、DXの会社の方向性についていけない、納得できないというのであれば、2章以降を読み進めてください。

1-3.DXすることが正義ではない

「DXをすることはなんとなく正しい」「DXをしないと競合に置いていかれる」

そうはいってもこんな風にお考えではないですか?

DXという言葉が社会的に取り沙汰され、なんとなくみんながDXをすることが正義であるかのように感じていますが、実なそれは違います。

このように感じている人は、DXをすることが目的になっていませんか?

DXは目的ではありません。
DXはあくまでも手段です。

DXは、自社独自の目的を決めるところから始まります。そして、その目的を達成するためにどのような手段が必要なのかを考え、必要なシステムを導入する。これがDXの正しい流れです。

目的は経営陣が明確にするべきことで、目的が定かではないDXはゴールがないため、その過程も何だかよくわからないものになり、「DXについていけない」と感じることはむしろ正常です。

だから今あなたの会社でやっているDXについていけなくても、悲観する必要はなく、ましてや無理してついて行く必要もないと言えるでしょう。

2.DXについていけないと悩んでいる人が取るべきアクションとは

DXについていけないと悩んでいる人には、今後どのような選択肢があるのでしょうか?

今後取るべきアクションとして、以下の2つがあります。

・今のままの自分を評価してくれる会社を探す(転職する)
・今の会社に残ってこのまま仕事を続ける

会社を変えたいというヒロイズムから一歩冷静に、「本当についていく必要があるの?」という個人としての価値観を問い直しつつ、自分にとって最善のアクションを模索してください。

2-1.今のままの自分を評価してくれる会社を探す(転職する)

自分の価値観として、DXに意味を感じていない人は、会社を辞めて、転職するしかないと言えるでしょう。

会社はたくさんあるので、自分が過去やってきたことを評価してくれる会社に移れば、今抱えているDXのストレスから解放されます。厚生労働省が発表している一般職業紹介状況によると、令和4年12月時点で有効求人倍率は1.35倍、新規求人倍率は2.39倍とほぼ完全雇用状態なので、転職はしやすい状況です。

また、厚生労働省が実施した令和3年雇用動向調査結果によると、「賃金が上がった」「変わらないい」と回答した人が全体の63.6%であったことから、収入面に関してもそれほど心配する必要はないと言えるでしょう。

DXができない自分が転職できるのかに不安を感じる人もいるかもしれませんが、相対的な評価は今のままでも十分評価してもらえるので、安心してください。

というのも、あなたがDXをやらずに他のところに転職しようとすると、「DXされる以前の働き方をしていた人で、そこまでは安定的に働ける人だよね。」と言う評価になります。でも、それでも雇いたいという会社はいっぱいあるので、無理にDXのステージで戦わなくても、現状のステージで戦えば大丈夫です。

例えば、コンサルティング会社のような何人かでチームを作って動く組織は、人手がないと成り立たないので、常に人を欲しています。

繰り返しになりますが、DXに価値を感じない状態で、無理に今の会社についていこうとする必要はありません。

今の自分を評価してくれる会社を探しましょう。

2-2.会社に残ってこのまま仕事を続ける場合

会社に残る場合、特に課長職以上の役職者は「DXについていけない」から「DXをハンドリングする」という感覚に改めることが大事です。

なぜなら、そもそも課長とは「ついていく立場」ではなく、「物事の決定権がある立場」なので、会社で進めているDXもうまくハンドリングして、自分のやりやすいように仕事を作り変えたり、逆に全く新しい仕事や事業を作り出して、自分でツールや方法を決めることも出来るからです。

新しい仕事を生み出すや、自分にとって都合のいいものに変えるとは、例えば以下のようなイメージです。

【新しい業務効率化を提案する場合】
業務効率化の提案をする→業務改善プロジェクトを立ち上げて責任者になる→プロジェクトチームを作りチーム長になる→プロジェクトの効果計測をとる

【新しい事業を作る場合】
事業提案準備をする→事業責任者になる→〇〇事業準備室を作り室長になる→事業部長として売り上げが立つ

ついていきたくない(ついていけない)という感覚になった時、そもそもついていくという概念が正しいのかどうか。この点については、再び自問自答をするべきです。

会社に残る場合は、誰か先導してくれる人がいてついていくついていかないという言う話ではなくて、自分にとって都合がいいように会社や自分の部署の仕事を作り替えていくということが、課長職以上の特権であり、それをするのが一つの選択肢です。

■役職がないメンバークラスの場合!!「自分の上司を押し上げて自分がそのポストにつく」という発想もあり!

「会社に残りたいが、自分はあくまでも誰かについていきたい」という人は、自分の上司を押し上げて自分がそのポストにつくという選択肢もあります。

この場合は、「どうすれば自分の上司が出世してくれるか」について考えましょう。例えば、「〇〇部長のおかげで成果が出ました」と言ってパスすると、上から評価されて数珠繋ぎ式に上にあげれる可能性があります。

上司を出世させれば自分も出世できるので、どうすれば自分の上司が出世してくれるだろうかという点についてひたすら考えましょう。

 

3.DX化が求められている社会での正しい選択肢とは

「最近のデジタル技術の進化が目まぐるしくて本当についていけない。」「このまま本当に何もIT技術について勉強しないままだと社会的に取り残されるのではないか」

DX推進が求められている社会で、本当に自分はこのままで良いのかと不安に感じている方もいるのではないでしょうか?

この章では

・DXにはもうついていけないから転職すると決めた人
・本当にIT技術について勉強しなくて大丈夫なのかと不安な人

に向けて、DXの先駆者であり、プライム上場企業から個人、行政まで、さまざまなクラインと様のDX変革を支援してきた私が、DXが社会的に急速に取り沙汰されている社会において、個人が取るべき正しい選択をする上で重要なことについて具体的にお話をしていきます。

本章を読んでいただければ、DXに置いてデジタル技術の習得だけが重要な要素ではないということが分かるようになります。

ぜひ最後まで読んでみてください。

3-1.デジタル技術の習得だけが選択肢ではない

DX化が求められる社会では、管理する立場に移行していくべきであり、デジタル技術の習得だけが選択肢ではありません。

なぜなら管理する側は、会社から提供されるツールを最低限使いこなせれば問題なく、またツールをいかに使いこなせるは重要ではないからです。

例えば、「私は〇〇のツール(zoomなど)が使えます。もし御社に採用された際には、与えられたツールを使いこなす努力をします。」と言うことができれば、採用される仕事はたくさんあるはずです。

何もクリエーター側になる必要はなく、会社から提供されるツールを使えるだけでいいので、ツールを嫌わずに触れるようになりましょう。会社が提供するツールを使おうという順応性があるだけでも十分です。

繰り返しになりますが、誰かが作ってくれるシステムを最低限操作できるようになれば、それで構いません。

DX=デジタル人材になることではない、ということを正しく認識できると、少し心が軽くなるはずです。

社会としてDX化が求められる中で、ついていけないという感情を抱き、取り残されるのではないかと不安に感じているあなたは、もう少し楽に構えても大丈夫なので、安心してください。

4.本当に会社を変えて良くしていきたい人へのメッセージ

DXについてこれない部下を抱え、困ってこの記事にたどり着いた人もいると思います。そんなDXの旗振り役の人に、メッセージを送ります。

やりたくないって言う人たちは、そもそも

・ついて行かずにうまくやりたい(本気でデジタル化についていきたくない)
・何となく変わらないといけない思っているけど、背中を推して欲しい
・ついていけないことへの共感

を求めています。

無理に彼らがやりたくないことを押し付けても、彼らは絶対にやらないので、彼らにとって意味のある問題解決をするか、クビにするか、どちらか選んで進めるのがあなたたちの仕事です。

私たちは、本当に会社を変えていきたいと思っている人を応援しています。

まとめ

本記事では、DXについていけないと言う感情にどう向き合うべきかについてや、DXについていけないと悩んでいる人が取るべきアクション、DX化が求められている社会での正しい選択についてお伝えしました。

最後に、DXについていけないと感じているあなたに、本記事でお伝えした重要なメッセージをまとめます。

・会社のDXがおかしい場合、無理についていく必要はない
・課長クラスになると、自分が先駆者として立ち回らないといけない
・DXすることが正義ではない
・DXについていけないと悩んでいる人が取るべきアクションは転職か会社に残って新しい仕事を生み出すこと
・デジタル技術の習得だけが選択肢ではない

個人として、今所属する会社のDXについて行くことが自分にとってどうなのかというこよについて考え、あなたにとって最善の選択ができることを願っています。

DX・新規事業の計画立案から実行時までお気軽にご相談ください
DX・新規事業の計画立案から実行時まで
お気軽にご相談ください