【初心者】DXが分からないと感じている人の為の「DXとは」

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私が書きました 河上 泰之
DXサイコロと人

「DXがわからない…」

「DXについて勉強しているけど、いまいち理解できていない…」

 

このようにお考えではありませんか?

 

DX推進が叫ばれて久しい現代にいたっても、「いまだにDXというものがわからない…」「イメージできない」といった声は後を絶ちません。DXが分からないと感じている人の多くは、以下の3つのポイントを意識していないのかもしれません。

DXがわからない人が意識すべき3つのポイント

デジタルトランスフォーメーションを略した言葉として一般化されつつある「DX」という言葉。「テクノロジーを活用して日々の生活を豊かにしていくという考え方」として用いられます。

デジタルトランスフォーメーションとは

世間では「DX」と言うと「難解だ」「デジタルのことはよくわからない」と身構えてしまい、学習することを余計に難しくしてしまっている可能性があります。DXとは本来、人の生活をよりよくする目的で用いられるものです。取り入れることで生産性の向上や新たなイノベーションの発展など、さまざまなメリットがあるものです。

 

せっかく「生活を豊かにしよう」という目的で用いられるはずのDXが「分からない」「難しい」として受け入れることができなければ、とてももったいないですよね。

 

そこでこの記事では、「DXがわからない」と感じている人向けにDXの基本的な考え方やメリット・デメリットなど、以下の内容を詳しく解説していきます。

この記事を読めば分かること

  • 「DXがわからない!」と感じている人向けの「DXとは」
  • 「DXがわからない」のはなぜ?
  • なぜDXがこんなに注目されているのか?
  • DXを進める6つのステップ
  • DXを導入する際の注意点

この記事をお読みいただくことで、DXの全体像をつかめるとともに、導入に向けて必要なステップなども網羅できると思います。ぜひこの記事を参考に、DXへの理解を深めていただければ幸いです。

 

1.「DXがわからない!」と感じている人向けの「DXとは」

タイピングする人

この章ではDXが分からないという人向けに、どこよりも分かりやすく簡単に以下のことについて解説していきます。

・DXがわからない人が意識すべき3つのポイント

・DXのメリット

・DXのデメリット

DXがなにか分からないという人は、ひとまず本章で紹介する内容について抑えていきましょう。

1-1.DXがわからない人が意識すべき3つのポイント

まずはDXが分からない人に向けて、意識すべき3つのポイントを解説します。

DXがわからない人が意識すべき3つのポイント
それぞれを見ていきましょう。

1-1-1.まずはDXとは何かをかんたんにイメージする

デジタルトランスフォーメーションとは

まずは改めて、DXとは何かを簡単にイメージしてみましょう。冒頭でも解説した通り、DXとはデジタルトランスフォーメーションの略で、「テクノロジーを活用して日々の生活を豊かにしていく」という考え方です。

 

ここでは、より分かりやすくDXをイメージするために実際にどのように使われているのかを見てみましょう。

  • 紙で保存していた情報をデータ化することで、検索や分析がしやすくなった
  • 紙で保存していた情報をデータ化すると、災害などで元本を紛失してもデータを失うことはない
  • 医療業界でカルテをデータ化することで、管理しやすくなった
  • 不動産業界では図面を360度VRとしてコンテンツを制作し、顧客が物件を内覧しなくてもイメージしやすくなった
  • もともとDVDやBlu-rayディスクをレンタルしていた映画業界が、作品をデータ化して動画配信サービスを始めた
  • フリマアプリでは、顧客が匿名のまま気軽に商品の売買ができるようになった
  • 音声認識AIを活用すると、議事録を自動的に文字起こししてくれる
  • タクシー業界では、AIを活用することで適正なニーズを把握し、必要な場所にタクシーを配車できるようになった
  • コンビニエンスストアでは、無人決済システムを導入して人件費削減を実現した

いかがでしょうか。このように、DXとはデジタル技術を活用することで、日々の生活や業務をよりよく、豊かにする目的で行われます。

 

DX推進と言うと多くの人が身構えてしまいそうですが、実は既に誰もがDXの恩恵を得ていると考えるとイメージしやすいかと思います。

 

企業においては、自社にとって適切なシステムを導入することで、業務効率化や新たなイノベーションを期待できるものとして注目されているのです。

1-1-2.DXとITの違いを理解する

ここで、DXとITの違いを理解しておきましょう。両者は似ている言葉ですが、実は根本的な考え方が違います。

 

DX

IT

語源

Digital Transformation

(デジタルによる変容)

Information Technology

(情報技術)

内容

生活を良くするという「考え方」

インターネットなどのネットワークを活用した「技術」

AIを活用して業務効率化を行い、働き方改革を目指す

業務効率化を図るためにAIを導入する

つまり?

価値そのものの変革

効率化の手段

冒頭でも解説した通り、DXは「テクノロジーを活用して日々の生活を豊かにしていく」という考え方のこと。一方、IT(情報技術)はインターネットなどのネットワークを活用した「技術」のことを指します。

 

あくまでもIT化は「DXを行うための手段」なのです。

 

この両者は似たような言葉として一般化していますが、「考え方」と「技術」という明確な言葉の意味の違いがある点は覚えておきましょう。

 

1-1-3.技術的な部分まで深く把握しようとしない

 

DXについて学ぼうとするときに意識してほしいことは、DXの技術的な部分まですべて把握しようとしない、と言う点です。多くの人が「DXは難しい」と感じてしまうのは、DXは技術的な部分を深く理解しなければ活用できないと考えてしまうからです。

 

ここまでも解説してきた通り、DXはあくまでも「テクノロジーを活用して生活を豊かにしていく」ための考え方です。これからDXを進めたいと思う人すべてがテクノロジーを詳細に理解する必要はありません。そうした専門知識は、実際にDXの技術者になろうとする人に任せておけば良いでしょう。

 

余りにも高い理想を持ってDXに挑もうとすると、思ったような理解を得られず挫折してしまうことも考えられます。DXは知れば知るほど難しく、奥が深いものです。

 

DXを学ぶ際には、まずはどういったことを目指すものなのか、メリットやデメリットなどを最低限理解し、全体像をイメージするところから始めてみることをおすすめします。その上で必要に応じてより深く学んだり、企業にとって必要な技術や戦略を考えていくと良いでしょう。

 

またDXを学ぶ際には、実際にはどこまでがDXなのかの線引きが明確にあるわけではないことを覚えておいてください。

 

「これはコードを書かないからDXではない」「デジタル技術をあまり使わないからDXじゃないかも?業務効率化になったとしても導入しない」と言うのでは本末転倒です。DXはあくまでも生活や業務を改善するためのもの。「これはDXか?」と明確な線引きを行う必要はありません。

1-2.DXのメリット

それではここからは、DXのメリットについて具体的に見ていきましょう。ここでは以下の3点について解説します。

dxのメリットそれぞれ見ていきましょう。

 

1-2-1.生産性を向上できる

 

DX推進によって得られる最大のメリットは、生産性を向上できるという点です。DXはデジタル技術を活用することで日々の業務を自動化したり作業時間の短縮を行うことができます。生産性を向上させると、給料が増えたりリストラが発生しにくい会社になります。

 

例えばこれまでは手作業で顧客情報の管理を行っていたり、売上の分析を行っていた場合にも、DXを導入することによって自動化することができます。

 

DXを導入すると大幅に業務効率化が行えるようになると、その分のリソースを別の大事な業務に充てることができます。そうすることで、生産性を向上させることも可能となるのです。

1-2-2.イノベーションを起こすのに有利

 

DXを導入することで、新しいイノベーションを起こすことにも有利です。DXを活用するとこれまで見えてこなかった可能性が無限に広がります。

 

例えば、DXを導入する前までは顧客の分析などを手作業で行っていたこともあるかもしれません。そうした分析は手作業で行う場合は時間がかかってしまい、多くのデータを活用することは困難です。

 

しかし、自動的に顧客のデータを分析する技術を導入することで、数千や数万のデータ分析が可能となります。膨大なデータを活用すると、これまでに見えていなかったニーズを発見することも可能となり、それに伴って新たなイノベーションの創出を期待できます。

 

また、映像作品をデータ化することで動画配信サービスを始めた例のように、DXを推進するとこれまでとは全く違った方式のコンテンツを創出するといったことも可能となります。

 

このように、DXを導入するとこれまでになかった新たなイノベーションが生まれる可能性が広がるのです。

1-2-3.環境の変化に対応できる

 

DXを進めると、環境の変化に対応しやすいという点もメリットとして挙げられます。例えば、災害等が起こった際に、紙の情報だけで業務を行っていたのでは、災害によってそうしたデータが失われてしまうといったリスクが考えられます。

 

DXを進め、例えばデータをクラウド化して管理することで、企業が災害で危機的な状況に陥った時にもデータを守ることが可能です。

 

また、パンデミックなど急激な環境の変化にも対応できます。DXを進めておくことで、場所を問わず業務を行うことも可能となるためです。

 

この対策のことをBCP(事業継続計画)対策と呼び、DX化が進められる大きな理由の一つとして重要視されています。

1-3.DXのデメリット

それではここからは、DXのデメリットについても見ていきましょう。具体的には以下の2点について解説します。

dxのデメリット

1-3-1.導入コストがかかる

DXのデメリットのひとつとしては、導入コストがかかってしまうという点が挙げられます。DXはデジタルの技術を導入することで、推進することが可能なためです。

 

DXを進める場合には必ず新たなシステムを導入する必要があります。当然、それだけ費用が掛かってしまいます。

 

DX化においてどれだけの費用がかかるかに関しては、企業がDX推進でどのようなことをしたいのか、どのようなシステムを導入したいかによって代わってきます。しかしいずれの場合も、ある程度の費用がかかることは理解しておく必要があるでしょう。

 

1-3-2.ノウハウを学ぶ必要がある

 

DXのデメリットのひとつとしては、ノウハウを学ぶ必要がある、と言う点が挙げられます。DXを進める場合には、ある程度の知識やシステムの使い方を学ぶ必要があります。

 

もちろん、「DXがわからない人が意識すべき3つのポイントでも解説した通り、DXを導入するといってもDXで用いられる技術などに至るまで深く理解する必要はありません。

 

とはいえ、DXを導入するともなれば最低限のシステムやツールの使い方を学ばなければ業務に支障が出てしまいます。

 

デジタル機器の活用に慣れている人の場合は問題ないかもしれませんが、デジタル機器の活用に余り慣れていない場合は、最低限のノウハウを学ぶのにも苦労してしまうかもしれません。

 

2.「DXがわからない」のはなぜ?

虫眼鏡で見る「MEANING」

この章では、なぜ「DXがわからない」のか、その理由についてより詳しく解説していきます。具体的には、以下の2点が原因としてあげられます。

dxがわからない理由

それぞれについて見てみましょう。

2-1.深く理解しようとしすぎている

1-1-3.最初からDXの全体像をすべて把握しようとしない」でも解説しましたが、もともとDXを深く理解しようとしすぎているという点がまず挙げられます。ハードルを余りにも高く設定してしまっているがために、理解が追いついていないのです。

 

それを解決するためには、まずはもっとハードルを低くして全体像をイメージすることが大切です。

ちなみにDXの理解を難しくしているもう一つの要因として、経済産業省が定義するDXの定義の理解し辛さがあります。以下は、経済産業省が令和元年に発表した【「DX推進指標」とそのガイダンス】に書かれているDXの定義です。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
出典:「DX推進指標」とそのガイダンス|経済産業省

よく読めば筋の通った内容ではありますが、これを読んで具体的にDXとはどんなものかをイメージするのは簡単ではないかもしれません。多くのDXの解説記事や書籍がこの定義を元に作成されていることで、DXへの理解をより遠いものにしてしまっている可能性は十分にあるでしょう。

 

DXを学ぶ際にはまずは全体像をイメージする必要があります。そうすることで、自社にとって何が必要か見えてくるでしょう。

 

「DXの全体像をイメージする」という内容に関しては、「1.「DXがわからない!」と感じている人向けの「DXとは」」をもう一度参考にしてみてください。

2-2.そもそも教えてくれる人がいない

DXが進まない原因として、「そもそも教えてくれる人がいない」と言う点が挙げられます。

 

例えば企業でDX化をすすめようと思っていても、もともとデジタルの知識を持つ人材がいない場合には、どのように学べばいいのか分かりません。どうやって進めれば良いのかもわからなければ、自社にとって必要なシステムも判断することは難しいでしょう。

 

企業に導入するとしても、何から始めればよいかが分からないといったケースはよく見られます。

 

その解決策としては、DXの導入を進めるサービスを活用するということが一般的です。企業にとってどのような戦略でDXを進めるのかといったことをプロに相談することで、必要なシステムや考え方を最短で得ることが可能となります。

 

DX人材を活用せずに自社だけでDXを進めるのは困難です。DXを導入したい場合には一度プロに相談することが近道となるでしょう。

 

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2.なぜDXがこんなに注目されているのか?

比較する女性

この章では、そもそもDXがなぜこんなに注目されているのかについて解説したいと思います。具体的には、以下の2点について解説します。

なぜdxがこんなに注目されているのか?

それぞれについて詳しく見てみましょう。

2-1.「2025年の崖」が懸念されるから

2025年の崖とは

経済産業省が指摘する「2025年の崖」が、DX推進を加速させる大きな原因の一つとなっています。

 

「2025年の崖」とは、既存のITシステムのまま各企業がDXを推進させずに業務を行った場合、2025年以降には年間最大12兆円もの経済損失が生じる可能性があるとするレポートです。経済産業省が2018年に発表した「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」に詳細が記されています。

 

DXレポートでは、以下の2点が指摘されています。

  • 既存システムの老朽化
  • 世界的なデジタル競争に対抗できない

既存システムの老朽化が今よりも進むと、2025年頃を目安に業務基盤の維持や継承が困難と言われています。その解決策としては早い段階からDX化を進めることが推奨されますが、DX人材が不足している点も大きな課題として挙げられています。

 

これまでの古いシステムを活用し続けると、事故や災害によるシステムトラブルやデータ滅失などのリスクも高まります。

 

またDX化の遅れた企業がアナログでの業務を行い続けることにより、世界規模で爆発的に増加するデータを活用しきれずデジタル競争において対抗できないという点も懸念されています。

 

このようなことが理由で、レポートが発表された当時(2018年)のままでシステムの再構築を行わなかった場合は、2025年には大きな経済的損失が生まれると懸念されているため、近年ではDX化がより加速しているのです。

2-2.生産性の高い働き方ができるから

DXを進めることで生産性の高い働き方ができるという点も、DXが注目されるようになった大きな原因の一つでしょう。デジタル技術を導入すると業務効率化が可能となるため、ひとりひとりの生産性を上げることが可能となるのです。

 

2019年4月に働き方改革が始まり、現在に至るまで進められています。働き方改革のもつ課題として「長時間労働の解消」があります。近年は少子化の影響もあり、人員不足も相まって長時間労働が加速してしまうといったことも懸念されています。

 

DXを導入すると今までの業務をより効率的に行えるようになるため、生産性を高めつつ労働時間を短縮することができます。

 

また、近年はパンデミックの影響により、テレワークの導入などこれまでになかった働き方が急速に推進されつつあります。そうした働き方改革を実現させるためには、DX化は必須です。

 

そのため、近年ではDX化がより注目されていると言えるでしょう。

4.DXを進める6つのステップ

ステップ|「STEP」と書かれた積み木と人形

それではここからは、実際にDXを進めるための5つのステップを解説していきます。ここで解説するのは以下の6ステップです。

DXを進める6つのステップ

それぞれ見ていきましょう。

 

4-1.目標・ビジョンの設定

 

まずは、企業がDXを行うことによって目指す目標やビジョンを設定していきましょう。

 

この時点では具体的な戦略を立てる必要はありません。いずれも戦略を立てる必要はありますが、まずはその前段階として会社全体が掲げるビジョンを明確化します。

 

以下は、実際に企業が掲げたDXの目標の例です。

  • 経営の見える化を行い、業務を効率化する
  • DXを活用して新しいビジネスモデルの確立をする
  • ビジネスの効率性を高めて、収益の拡大を狙う
  • AIを活用した生産性の向上
  • 完全ペーパーレス化を実現
  • ITを駆使した働き方改革の実現
  • DXを活用して人的リソースの有効活用を行う
  • 顧客満足度の向上 など

まだまだ具体的な内容ではないビジョンです。ですが、最低限の方向を示すという意味ではかろうじて機能します。こういったことから始めることが、重要です。

 

ここでは、全社員にとって分かりやすいビジョンを設定して、DX化を進める足掛かりにしていきましょう。

4-2.DX推進する人材を確保

具体的にDXを推進するにあたっては、やはりDXに詳しい人材が必要不可欠です。DX人材を確保するためには、まずは以下のどちらかの方法を取ることをおすすめします。

  • DX人材を採用する
  • DX推進のサービスを活用する

 

このほか「自社でDX人材を育成する」という方法もありますが、まずは教える側のDX人材を確保しない事にはこの方法も進められません。既にDXについて詳しい人材の助けを得なければ、DXを進めることは困難です。

 

そのため、以上の2つのどちらか方法を取ることが現実的と言えるでしょう。

 

この時点ではまだ具体的な戦略を立てられていないため、実際にはどのようなシステムを構築するのか不明瞭な場合があります。必要な技術もはっきりしないため、まずはアドバイザー的な立場のDX人材とともにその後の具体的な戦略を立てていくと良いでしょう。

 

実際に必要な人材は、戦略を具体的に考えながら採用したり育成を目指していくことが現実的です。

4-3.具体的な戦略の決定

DX人材の確保ができたら、具体的な戦略の決定を行います。ここでは、「4-1.目標・ビジョンの設定」で立てたビジョンを元に、具体的に何を行うのかを細かく決定します。

 

例えば、以下のような内容を基準に掘り下げていきます。

項目

具体的な目標

2年以内に完全ペーパーレス化を実現する

来年度の経常利益を10%向上

人材不足の解消

50%のテレワーク実施

必要なシステム

顧客管理システムの導入

社内データのクラウド化

AI導入による自動化システム

こうした内容をより具体的に掘り下げていくことで、戦略を具体化します。

 

必要なシステムに関しても、ハードウェアの構成からソフトウェア開発(または購入)等、決めるべきことは多いです。この段階で具体的に必要なシステムや技術を明確化し、実際に導入に向かってそれらを取り入れる準備をしていく必要があります。

4-4.必要なシステムの導入・開発

具体的な戦略に沿って、必要なシステムを導入したり開発するフェーズです。

 

既に前段階で具体的な戦略や必要な技術・システムが明確化していれば、ここでは実際に導入を実行していくだけです。

 

利用するサービスやソフトを購入するだけで導入する場合は時間がかからず始められることもありますが、新たなソフトウェアを開発する場合にはある程度時間がかかってしまうこともあります。

4-5.社内教育・DXへの理解の促進

必要なシステムの導入を行ったら、社内でそうしたシステムの使い方を教育していきます。このとき忘れてはいけないのが、DXへの理解の促進です。

 

「どうしてDXを導入しなければならないのか」「何のメリットがあるのか」をしっかりと理解してもらわずに導入してしまうと、社員の積極的な協力は得ることができません。折角あたらしいシステムを導入したのに効果的に活用できなくなってしまうことも考えられるため、注意が必要です。

 

DXを導入する利点をしっかりと伝え、その上でシステムの使い方を教育していきましょう。

4-6.実行・最適化

社員の教育まで行ったら、実行していきます。

 

DXを実行すると、さまざまな課題が見えてくるでしょう。そうした課題に関しては継続的に最適化する必要があります。DXはシステムの導入をすれば終わりではなく、継続的に業務を改善していくことでより充実したものになるはずです。

5.DXを導入する際の注意点

注意マーク

この章では、具体的にDXを導入する際の注意点について解説します。具体的には、以下の2つのポイントを抑えておきましょう。

dxを導入する際の注意点

それぞれを見ていきましょう。

5-1.組織全体で意識改革を行う

DXを行う場合には、システムを活用する部署だけに理解を促進するのではなく組織全体で意識改革を行う必要があります。DXを推進することは、組織全体に大きな影響を与える可能性が高いためです。

 

ここまででも何度も解説してきた通り、DXはシステムを扱う一部の人間だけがその効力を理解すればいい、というものではありません。

 

「DX」という言葉を聞くと、ついつい「難しそう」「面倒くさい」と反応してしまい、積極的に関わりたくない、と考えてしまう人も出てくるでしょう。しかし、そういった人たちにもきちんと目的や利点を伝えることで、組織全体で「DXをすすめよう」と意識を統一することができます。

 

将来的にさまざまなツールやシステムを導入してDXを推進することを考えると、組織全体でDXの必要性を共有し、できる事をそれぞれが見出して行くことは大切です。

 

ぜひ、DXを行う際には組織全体での意識改革を行っていきましょう。

5-2.システム・ツール導入を目的化しない

DXを進める際には、システムやツール導入を目的化しないように注意しましょう。システムやツールを使うことを目的にしてしまうと、思ったようにDXをすすめられなくなる可能性があるためです。

 

ここまででも解説してきた通り、DXはテクノロジーを活用して日々の生活を豊かにする目的で行われます。逆に言えば、テクノロジーを活用しても生活(企業の場合は業務)が改善しないのであれば導入する必要はありません。

 

中には、導入したシステムの運用が難しくて使いこなせなかったり、システムが脆弱で大幅な改善が必要、といった場合もあります。せっかくDXを導入しようと思っても、システムの活用に苦労して生産性が落ちてしまっては元も子もありません。

 

システムやツールの導入を目的にせず、その先の業務をどのように改善していきたいかを考えながら進めていく必要があります。

 

ただし、システムやツールは導入後すぐに誰でも活用できるとは限りません。導入してすぐのころはなかなか慣れずに使いこなすのに時間がかかるといったことは十分に考えられます。

 

自社が導入したシステムやツールが実際にどのような利益をもたらすか判断するには、しばらく活用してみるしかありません。数カ月使ってみても改善されないようであれば、システムやツールの変更を検討してみても良いかもしれません。

6.まとめ

以上この記事では、「DXがわからない」と感じている人向けにDXの基本的な考え方やメリット・デメリットなど、以下の内容を詳しく解説してきました。

この記事を読んで分かること

  • 「DXがわからない!」と感じている人向けの「DXとは」
  • なぜDXがこんなに注目されているのか?
  • 「DXがわからない」のはなぜ?
  • DXを進める5つのステップ
  • DXを導入する際の注意点

この記事をお読みいただくことで、DXの全体像をつかめるとともに、導入に向けて必要なステップなども網羅できたかと思います。ぜひこの記事を参考に、DXへの理解を深めていただければ幸いです。

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